12月に収穫のピークを迎える鹿児島の名産、巨大な柑橘「ぼんたん(ぶんたん)」。そのさわやかな香りと風味は、鹿児島の冬の訪れを告げる風物詩です。
1. 子どもの頭ほど!鹿児島の誇る巨大柑橘「ぼんたん」
ぼんたん(ぶんたん)は、鹿児島県を代表する特産品の一つ。主な生産地は、阿久根市、出水市、いちき串木野市などです。
■名前と歴史の意外な関係
この「ぼんたん(ぶんたん)」という名前の由来には、興味深い歴史があります。
その昔、阿久根の地に漂着した中国人の謝文旦(しゃ ぶんたん)が、地元の人々へのお礼として贈った柑橘から「ぶんたん」と名付けられたと言われています。

■食べ応え抜群!「ぼんたん」のユニークな特徴
ぼんたんの最大の特徴は、子どもの頭ほどもある大きな果実と、果肉を包むスポンジ状の厚い中皮、そして食べ応えのある大きな実です。
・特徴1
子どもの頭ほどの大きな果実にスポンジ状の厚い中皮、食べ応えのある大きな実
・特徴2
淡紅色の果肉
・特徴3
貯蔵することで果肉が柔らかくなり、酸味が抜けて甘みが増す
生で食べるのはもちろん、果皮を削り取ったスポンジ状の中皮を砂糖味で加工した「文旦漬(ぼんたんづけ)」は、鹿児島の郷土菓子として古くから親しまれています。
生食や文旦漬けとして親しまれるぼんたんですが、鹿児島の名産品として全国的な知名度を誇るのは、やはり鹿児島銘菓「ボンタンアメ」ではないでしょうか。
2. 今年、誕生100周年の「ボンタンアメ」
レトロでポケットサイズのパッケージ、そしてオブラートに包まれたもちもちとした食感が人気のこの菓子が、今年、誕生100周年を迎えました。「ボンタンアメ」を製造するのは、鹿児島市のセイカ食品です。
その誕生のきっかけは、明治36年(1903年)に創業し、元々水飴やコンペイトウなどの菓子材料の問屋業を行っていた同社の歴史にさかのぼります。
商売が厳しくなっていた頃、自分たちが扱っていた水飴を使い、熊本の「朝鮮飴」を真似て作ったものを、社員が切り刻んで遊んでいる姿を初代が見ました。この遊び心からヒントを得て、鹿児島特産の阿久根産ぼんたんから抽出したエキスを付けてお菓子として売り出したのが、「ボンタンアメ」の始まりです。
100年の長い歴史の中では、工場が空襲で焼けてしまったり、8.6水害で浸水したりといった災難にも見舞われましたが、いまなお「故郷のお菓子」として長く愛され続けています。
日本中から「懐かしい味」「安心する」と親しまれてきたボンタンアメは、これからも、多くの人に「ほっとする懐かしい味」を届け続けてくれるでしょう。
3. 冬至の風習「ボンタン風呂」でホッと一息
そして、鹿児島では冬至に合わせて「ボンタン風呂」が登場します。
今年は12月22日が冬至です。ボンタンの豊かな香りが広がる「ボンタン風呂」で、鹿児島に思いをはせながらホッと一息、いかがでしょうか。
※2023年MBC南日本放送の動画を引用
※鹿児島県のHPより引用
※かごしまの食ウェブサイトより引用
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